著者
〓 苗苗
出版者
長崎純心大学・長崎純心大学短期大学部
雑誌
人間文化研究
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-7, 2008-03

外来語は各民族間において政治,経済,文化およびテクノロジー等の交流により必然的に生まれたものである。現代中国語の中の有機的一部分であるし,不可欠な一部分でもある。外来語は中国漢民族の文化を豊かにし,人々に様ざまな新しい概念をもたらした。また,現在のグローバル社会においても,意思の媒介手段の一つとして重要な役割を果たしている。本稿は,中国語(漢語)における外来語を概観するものである。中国語において外来語の借用の歴史的発展および外来語の受入形式を例に挙げながら,外来語の受容の多様性を明らかにする。また,近年の外来語使用状況を調査し,日本と中国との外来語の受入状況を比較しながら,現代中国語において外来語使用の目的・機能の観点を分析する。時代の発展と共に,各領域において外来語の出現や借用がますます増える状況にあるが,中国語の言語構造的特性や中国人の意味を重視する心理的特性から,外来語の受容スピードは日本ほど速くないと推測できる。

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