著者
鈴木 明彦 志賀 健司
出版者
日本貝類学会
雑誌
ちりぼたん (ISSN:05779316)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.116-121, 2007-11-08
参考文献数
28

トリガイFulvia muticaは,ザルガイ科に属する大型の二枚貝類である。九州・朝鮮半島・中国沿岸から陸奥湾に分布し,水深10-30mの砂泥底に生息するとされている(波部,1977;松隈,2000)。また,トリガイの軟体部は美味であるため,各地で食材としても利用されている。トリガイは,主に暖水域に分布しており,その北限は日本海側では陸奥湾付近,太平洋側では東京湾付近とされている(肥後・後藤,1993;松隈,2000)。しかし,北海道においても西南部でまれに記録されており(石川,1953;伊藤,1961;波部・伊藤,1965),2005年12月には函館湾で大量漂着が認められた(山崎・他,2007)。今回,2006年10-11月,2007年3月に石狩湾沿岸で多数の打ち上げられたトリガイを確認した。これは最北の記録になるため,石狩湾からのトリガイの産出を報告する。また,北海道の第四系から産出するトリガイ化石の再検討を行い,その古環境学的意義を考察した。

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https://t.co/f16s80vqJz https://t.co/TTEoa6qiHZ 七重浜で拾ったのだけれど、14年前に大量漂着で話題になってたわ

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