- 著者
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安藤 節子
- 出版者
- 聖園学園短期大学
- 雑誌
- 研究紀要 (ISSN:03894231)
- 巻号頁・発行日
- vol.37, pp.25-37, 2007-03
平成18年8月、10間の日程でフィンランドの首都ヘルシンキに滞在し、保育園と小学校を見学する機会を得た。さらにヘルシンキ在住の日本人留学生や社会人等の協力により得ることのできた、情報や資料をもとに、北欧型福祉国家「フィンランドにおける保育と子育て支援について」まとめることとした。特に、フィンランドの家族政策、健康相談所、保育施設の制度と内容、事前教育などを中心に日本の状況と比べながら考察した。特に妊娠から就学前まで、母子の心身の管理と指導は健康相談所「ネウボラ」で一括してサポートされており、子育て支援のあり方として日本が学ぶべきものがあると思われた。また、保育施設は小規模型であり、かつ小グループでの活動を基本として、ゆったりと落ち着きがあり自然の中での遊びを大切にしていた。保育と子育て支援について一言で表すとすれば「フィンランドの国としての子育てに対する思想が、制度や法律としてしっかりと実現されている」ということになる。