著者
丸山 貴司 中川 匡弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.442, pp.43-48, 2009-02-21

製品開発において,使いやすさの評価は重要な部分を占めており,製品の良し悪しは使いやすさで決まることも少なくない.製品の使い心地というものは非常に重要な要素の一つであるといえる.現在,製品の使い心地の評価には,モニターアンケートやSD法が一般的に使われる.しかし,これらの手法は評価対象が「曖昧な抽象的な概念」であり,個人の主観が強く影響することから客観的且つ定量的に使い心地を評価することが非常に困難である.その問題点を解決するために,本論文では,脳波を用いた製品評価を行った.具体的には製品を使用している際の脳波を用いて,感性フラクタル次元解析手法を適用することで,被験者が感じる使い心地の評価を行った.また,感性解析結果を用いて,多変量解析を行うことで各被験者の感性に影響を与えるパラメータを因子分析した.その結果,感性並びに主観評価に大きく影響を与えるパラメータを見出すことができた.このような結果は従来手法ではアンケートの得点から評価することが困難であるため,感性を指標とした新規評価法として期待される.

言及状況

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bainiao56さん, 感性工学という言葉があるように,感性に関しては,いろいろな学問領域で既に多くの研究がなされて成果が出ています。方向性にとどまらず,感性の因子(要素・原因)に関して研究がすすめられて,解明や解析が進められており,また感性に関する因果関係に関しても言及されていますので,いわゆる「感性を磨く」ということも可能であるわけで,既に企業では商品化にも取り入れられています。 ...

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