著者
森山 徳長 Norinaga Moriyama 東京歯科大学 Tokyo Dental College
雑誌
日本歯科医史学会会誌 (ISSN:02872919)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.249-257, 2006-10-25
参考文献数
10

本邦の通貨は7世紀末の富本銭や和同開宝などの鋳造貨幣に始まるが,17世紀始め頃から紙幣の流通が行われたという.伊勢の商人の間での流通が発端とされている.江戸幕府以後(17〜19世紀)は藩札が各藩内のみで流通したが,全国で流通する紙幣は明治新政府の「政府官札」が始まりで,明治5年には旧日本銀行株式会社,その他の私立銀行でもお札を発行した.その後政府官制の日本銀行券に統一され,全国で流通した.第二次大戦終了後の一時的混乱を経て,日本銀行券はA-D券を順次発行し,2004年11月を期して1万,5千,1千円の新E券を発行しようとしている.福沢の肖像のみ不変で,文化人・科学者として樋口一葉と野口英世が新券の肖像に採用されるが,その理由・経過等を祥述する.

言及状況

Twitter (2 users, 2 posts, 0 favorites)

こんな論文どうですか? 野口英世の肖像を用いた新紙幣の研究(森山 徳長ほか),2006 https://t.co/XaGLgV7djv 本邦の通貨は7世紀末の富本銭や和同開宝などの鋳造貨幣に…

収集済み URL リスト