著者
内藤 寿子
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.29, pp.95-107, 2008-03-31

映画『あれは港の灯だ』(今井正監督 水木洋子脚本 1961 年 東映)は、「李承晩ライン」を舞台に、日本漁船で操業する在日韓国人青年の葛藤を描いた作品である。この作品は、日本と朝鮮半島のはざまで生きざるをえない「在日」のアイデンティティーの問題を先駆的にとらえた作品だといえ、現在、高く評価されている。本稿では、『あれは港の灯だ』の脚本を執筆した水木洋子に着目し、映画の製作過程の一端を明らかにした。

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