著者
張 淑倩 SHU-CHIEN CHANG 湘北短期大学非常勤講師 Shohoku College
出版者
湘北短期大学・紀要委員会
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.28, pp.89-99, 2007

Chinese language has many words containing a color related Chinese character. These words not simply indicate colors but also imply other meanings deriving from these colors. In China, colors often have symbolic meanings. The present paper discusses these social, cultural, and ideologieal meanings of colors used in Chinese language.
著者
岡本 依子 菅野 幸恵 東海林 麗香 亀井 美弥子 八木下 暁子 高橋 千枝 青木 弥生 川田 学 石川 あゆち 根ヶ山 光一 Yoriko Okamoto Sachie Sugano Reika Shouji Miyako Kamei Akiko Yagishita Chie Takahashi Yayoi Aoki Manabu Kawata Ayuchi Ishikawa Koichi Negayama 湘北短期大学保育学科 青山女子短期大学児童教育学科 東京都立大学大学院 東京都立大学大学院 神戸大学大学院 青森中央短期大学保育学科(現 鳥取大学) 松山東雲短期大学保育科 香川大学教育学部 愛知県知多児童相談センター 早稲田大学人間科学学術院
出版者
湘北短期大学・紀要委員会
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.29, pp.29-41, 2008

妊婦が胎動をどのような感覚としてとらえているか。本研究では,胎動そのものの変化に対して,妊婦がどのような感受性を示すかを検討する。妊婦の胎動への感受性の指標として,妊娠中に記録された胎動日記において,胎動を表現するために用いられたオノマトペに着目した。妊婦38 名から得られた胎動日記1032 を分析した結果,妊娠期には,実にさまざまなオノマトペが用いられていることがわかった。オノマトペに用いる音が豊富であり,語基の変形だけでなく,臨時のオノマトペの使用も認められた。また,胎動を表すオノマトペと胎児への意味づけとの関連について週齢変化を検討した結果,3 つの時期に整理することができた。第一期(~ 28 週)は胎動のオノマトペが多様性を帯び,第三期(35 ~ 40 週)に向けて,オノマトペの多様性より,胎児への意味づけの多様性が増すように変化することを見いだした。最後に,母子の身体接触としての胎動という観点から考察した。
著者
大塚 良治
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.38, pp.63-76, 2017

本論の目的は、東日本旅客鉄道(JR 東日本)による常磐線特急料金変更の動機を解明し、同社の利益増加と地域活性化の両方を実現する方策を提示することである。常磐線特急料金変更は、割安な特急定期券の廃止を伴ったことから、沿線自治体および消費者の反発を招いた。JR 東日本は特急料金収入の増加を狙い、特急定期券の廃止を断行したが、特急定期券の復活こそが同社の利益増加と地域活性化につながる。政府は消費者保護を図るため、鉄道事業法を改正するとともに、鉄道事業者もステークホルダーと連携して魅力的な街づくりに向けて共働することが求められている。
著者
越川 靖子
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.161-176, 2013-03-31

最近、活気のある市場としてコンテンツやキャラクターが挙げられるほどに、国内だけでなく国外でも支持を得ている。これにより多くのモノに何かしらのキャラクターが付されることが多く、製作者も消費者もキャラクターの根本的な存在理由を考えずに、ただキャラクター商品を市場に投入しているように見受けられる。よって、消費者にとってキャラクターは全てキャラクターであってそれ以上それ以下でもないもの、つまりコンテンツ、キャラクター、ブランドといった表現として、各々受け取られていないのではないかという疑問がある。本稿ではキャラクターをその根本的な存在理由を基に分類した上で、最近特に盛り上がっているゆるキャラとブランド化についても触れている。
著者
越川 靖子
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.32, pp.155-167, 2011-03-31

「ながら」が当然になったことから、TVCM におけるBGM は消費者にとって映像よりも重要な情報伝達およびコミュニケーション手段になったと考えられる。音楽はムード作りや感情に大きく影響を与え記憶に残りやすくなる。つまり、日本人の好む音楽的特徴を明らかにすることで、記憶に残りTVCM の内容や印象を消費者へ訴求しやすくなるといえる。 海外文献レビューを行うと、英語は強弱アクセントであることや音符に言葉をのせやすいことから音楽的要素のみで実証研究を行っている。しかし、日本語は高低アクセントや1 語1 音といった違いがあるため、本稿では音楽的特徴および日本語的特徴を併せて実証研究を行った。
著者
大塚 良治
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.32, pp.107-142, 2011-03-31

本論は,鉄道事業者が通勤輸送向け着席保証列車を運行する意義を明らかにし,今後の通勤輸送向け着席保証列車の新規運行の可能性を展望することを目的とする。通勤輸送向け着席保証列車の意義および運行可能性について,全国の事例および東武鉄道東上本線TJ ライナーの採算性分析を踏まえ検討する。利用客の着席ニーズが高い場合,鉄道事業者は,通勤輸送向け着席保証列車を運行することで,収益を確保することができる。しかし,鉄道事業者にとって,通勤輸送向け着席保証列車の運行は,企業価値向上と着席機会の提供を通じた利用客の便益確保を両立する手段として位置付けることが重要である。利用客に着席という「選択肢」を提供する通勤輸送向け着席保証列車を運行することで,鉄道の魅力を向上させ,環境に優しい鉄道の利用促進につなげることができれば,自動車の利用者を減らし,CO2 削減,交通事故防止および道路渋滞の抑制を図ることも可能となる。
著者
横手 逸男
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.30, pp.155-169, 2009-03-31

日本国憲法は「皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する」(2 条)と規定し、皇室典範は「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。」(1 条)と定めており、皇位継承資格を「男系の男子」に限定している。皇位継承の安定的確保は、国家の根本体制にもかかわる重要な問題である。しかし、皇太子の次の世代の男子が悠仁親王1 人という現況においては必ずしも「安定的な皇位継承」が確保されているわけではない。皇位継承問題、皇室典範改正問題については今までなされた論争をふまえて慎重かつ十分な検討が必要である。
著者
大塚 良治
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.37, pp.95-113, 2016

北海道新幹線について、日本一割高な特急料金の上限設定が総括原価方式に基づき認可された。しかし、割高な特急料金は、移動の自由の制約ならびに地域間交流や地域活性化の阻害要因となる懸念がある。航空路線に対して競争力のある価格設定の企画乗車券や鉄道の特性を生かした周遊券の全国の JR 線の駅窓口での発売、旅行商品の発売および寝台列車・観光列車を JR 他社と協力して運行すること等の工夫が必要である。JR北海道は、JR 他社との戦略的提携を進め、北海道新幹線の利便性向上を進める必要がある。また、JR グループと沿線自治体が連携して、道南・青森エリアの観光資源を広域的に PR することで、新たな観光需要を掘り起こす取り組みも必要である。JR 北海道が列車の安全運行に専念できる制度設計は、北海道新幹線の信頼性を高め、道南・青森エリアの観光振興に貢献する最善策である。
著者
横手 逸男 Itsuo Yokote 湘北短期大学保育学科
出版者
湘北短期大学・図書館委員会
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.34, pp.307-325, 2013-03-31

野田内閣は、皇室の活動を安定的に維持し、天皇皇后両陛下の負担を軽減するために、女性皇族が結婚後も皇室にとどまる「女性宮家」の創設をも視野に皇室典範改正案を取りまとめる方針を固め、ヒアリングを行いその内容を公表した。そこで示された「女性皇族が婚姻後も皇族身分を保持する案」と「婚姻後は、女性皇族は皇族の身分を離れるが、国家公務員として皇室活動を支援する案」の二案は、その後の安倍内閣の発足により白紙に戻されたが、皇位継承の安定的確保は、国家の根本体制にもかかわる重要な問題であり、先送りは許されない。本稿では、ヒアリングの内容を詳細に検討し、その論点を明らかにしたい。In October 2011, the administration of Noda released a report of establishing female Imperial branch familiesin light of decreasing numbers of Imperial Household members. The government also subsequently called forthe public's input on the report, but it remains unclear how the government of Abe, which took over in December2012, will handle the issue. Under the current Imperial House Law, sooner or later, a situation may arise in whichthere is no eligible candidate for the Imperial Throne. Stability of the Imperial succession is an important issue thataffects the country' s foundation. Therefore the prompt establishment of a system that will ensure the stability ofthe Imperial succession is an important for Japan. This paper reports the Advisory Council Report on the ImperialFamily by 12 experts.
著者
大塚 良治 Ryoji Otsuka 湘北短期大学 Shohoku College
出版者
湘北短期大学・図書館委員会
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.36, pp.81-91, 2015

日本国有鉄道(国鉄)の分割民営化後、JR 会社間の経営格差は拡大し、地方交通線問題は深刻さを増すとともに、夜行列車の衰退を招いた。国鉄分割民営化後、JR グループは資本関係のない別個の法人となり、会社間をまたがる直通列車について、JR 会社間の運行調整を必要とするようになった。この調整のために、追加コストが発生することとなった。本論は、夜行列車の収支試算を行った上で、「ステークホルダーアプローチ」に基づいて夜行列車の活性化を図る方法を提示する。
著者
大塚 良治
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.33, pp.57-72, 2012-03-31

鉄道会社が鉄道車両を取得する方法としては主に、車両メーカーに発注し新造車両の引渡しを受ける方法と、他社の中古車両を譲り受ける方法の2 つがある。比較的財政的余裕のあるJR 旅客会社や大手私鉄では、メンテナンスコスト削減や省エネを図ること等を意図して、新造車両を導入することも可能である。そして、旧型車両を廃車にすることが決定された場合、解体処分または他社への譲渡等を選択することとなる。しかし、中小私鉄にとっては、新造車両を導入するための初期投資資金を捻出することは困難な場合が多いことから、JR 旅客会社や大手私鉄で廃車となった中古車両に目を向けることとなるのである。鉄道車両のうち「電車」の法定耐用年数は13 年であるが、通常鉄道車両の使用期間は30 年〜 40 年である。本論は、新造車両の取得と減価償却に係る会計処理、および中古車両の売買と減価償却に係る会計処理をそれぞれ検討し、廃車時期としては比較的短期と判断される年数として新造から20年以内に廃車となることが意思決定された鉄道車両に係る減損処理について議論する。そして、減損処理を実施することで、投下資本利益率(ROI)向上すること、および資産の過大表示は、ROI を押し下げる要因となることを明らかにする。
著者
西岡 由美
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.28, pp.19-28, 2007-03-31

This article focuses on the path dependency in the young labor market by using micro-data of 4,159 new employees in 994 companies.In this article, the following findings are revealed: (a) path dependency factors such as educational background and transitional process (School-to-work) influence the separation rate of young employees and current evaluations at each company; (b) the tendencies of the path dependency are different between high school graduates and university (including technical and junior college, graduate school) graduates, (c) in the higher education sector, the impact of the path dependency factors on the evaluation are more effective than others, (d) in high school graduates case the separation rate is influenced by educational backgrounds, whereas the separation rate is affected by the path backgrounds in university graduates.
著者
小棹 理子 関 祐太郎
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.31, pp.63-78, 2010-03-31

テキストデータを対象とするテキストマイニング手法を用いて、本学のオープンキャンパス来場者(高校生)に対するアンケート調査の回答部分のうちの感想・コメントなど、自由記述部分の分析を行った。昨年同様に、6月と7月の来場者データを対象とし、分析結果の年次変化を検討した。6 月と7 月では来場者の進学意思の決定度合いが異なることと、学科ごとに印象が違うことは昨年と同じ傾向が認められた。また、効果的なイベントなどを抽出するのに本手法が有効であることが示唆された。
著者
内藤 寿子
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.29, pp.95-107, 2008-03-31

映画『あれは港の灯だ』(今井正監督 水木洋子脚本 1961 年 東映)は、「李承晩ライン」を舞台に、日本漁船で操業する在日韓国人青年の葛藤を描いた作品である。この作品は、日本と朝鮮半島のはざまで生きざるをえない「在日」のアイデンティティーの問題を先駆的にとらえた作品だといえ、現在、高く評価されている。本稿では、『あれは港の灯だ』の脚本を執筆した水木洋子に着目し、映画の製作過程の一端を明らかにした。
著者
大橋 まり子
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.28, pp.101-111, 2007-03-31

This paper compares apologies by Japanese and Australians. The data is based on the result of a Discourse Completion Test from 53 Japanese and 22 Australians. The result shows that Japanese apologies are influenced by uchi soto relation, on the other hand Australian apologies have no relation to social factors.
著者
小棹 理子 石田 英弥
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.30, pp.83-95, 2009-03-31

テキストデータを対象とするテキストマイニング手法を、本学のオープンキャンパス来場者(高校生)に対するアンケート調査の回答部分のうち、感想・コメントなど、フリーコメント部分の分析に適用することを試みた。参加生徒は、いずれの学科においても「楽しく」「良い雰囲気」、と答え、ポジティブ評価であるが、学科により多少印象が異なることがわかった。また、6 月時点の感想「また来たい」、が7 月では見られなくなったことが興味深い。
著者
岩崎 敏之
出版者
湘北短期大学
雑誌
湘北紀要 (ISSN:03859096)
巻号頁・発行日
no.33, pp.1-8, 2012-03-31

学生が主体的に学ぶために有効な方法の一つとして、アクティブラーニングがある。本論では、木造耐力壁ジャパンカップの意義を振り返ることにより、アクティブラーニングの仕掛けとして活用できるイベントの必要条件として次の3つを提示した。1.実践的に取り組んだことへの成果が可視化されること2.個人の取り組みではなく、チームで取り組まざるを得ない要求がなされること3.ひとつの教育機関で閉じた形ではなく、社会と関わる機会が提供されていること