著者
山下 早苗 猪下 光
出版者
一般社団法人日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.7-15, 2005-09-05
被引用文献数
2

外来通院している小児がん患者の親15ケースを対象に、Mishelの不確実性理論を基盤に、子どもへの告知に対する親の意向を明らかにし、告知に対する意向を評価する認知の過程で生じている不確かさについて分析した。親の意向は「告知するつもりはない」「聞いてきたら隠さないが,敢えて告知するつもりはない」「告知せざるを得ないが踏ん切りがつかない」「隠す必要はない」であった。親は子どもへ告知するかしないかを決定するにあたって、まず「告知の必要性」や「告知の条件」について不確かさを生じており、多くの親が、自己管理の必要性から告知を肯定的に評価するのは、子どもの巣立ちの時期であった。告知する必要があると評価した親は、「告知の方法」や「告知後のサポート」、「家族の意向」や「医療者の意向」について不確かさを生じていたが、告知について気兼ねなく相談できる機会や場、人材の不足により、子どもへの告知を躊躇していた。

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