著者
長柄 美保子 田中 千代
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.165-172, 2019 (Released:2019-07-31)
参考文献数
19

新生児期に先天性心疾患と確定診断された子どもの父親の体験を明らかにすることを目的に、父親7名に半構成的面接を行い質的記述的に分析した。その結果、二つの視点が見出され、父親としての思いや姿勢には<子どもが心臓病と知った時のショックと受け入れがたい気持ち><父親としての責任感と男性であることの無力感><自分の気持ちを抑えたり病気のことは考えないようにしながら自分ひとりで取り組む>などの10カテゴリーが抽出され、家族の中での支え合いには<子どもの様子を伝えたりそばにいることで妻を支える><夫婦で支え合って子どもを育てる>などの3カテゴリーが抽出された。言葉や表情に表れにくいが、父親の心情を理解し感情表出の場を提供することの重要性が示唆され、また、家族の中での支え合いが父親の支えにもなっており、夫婦が支え合えるよう支援することも必要である。
著者
田畑 久江
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.47-54, 2016 (Released:2017-03-20)
参考文献数
8

本研究は、本邦における 「子どもの主体性」 の概念について明らかにし、病気をもつ子どもの看護に有用であるか検討することを目的とした。Rodgersの概念分析方法を用いて、看護学、教育学、心理学、発達学の和文献と書籍75件を対象として概念分析を行った。その結果、7つのカテゴリが抽出された。 「子どもの主体性」 は、子どもの【能動的な認知・情意・行動】であり【段階的に発達】するという属性で説明された。またそれは、【子どもの発達・情意・体験】と【周囲の大人の働きかけ】を先行要件とし、【子どもの健康的な自我・発達】、【子どもの前向きな情意】、【子ども自身が対処・周囲に適応する力】という帰結につながり、先行要件、属性、帰結が循環しながら発達していくことが示唆された。病気をもつ子どもへの看護には、先行要件の【周囲の大人の働きかけ】を参考にすることができ、属性と帰結は、個々の 「子どもの主体性」 をとらえ評価する際に活用できると考えられる。
著者
桑原 和代
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.109-115, 2013-03-20 (Released:2017-03-27)
参考文献数
16
被引用文献数
1

本研究は、医療を受ける子どもに対して行うプレパレーションに関する、日本の看護師と米国のチャイルドライフ・スペシャリスト(以下CLS)の介入の違いを明らかにすることを目的に、1980年〜2008年の日本の看護師、または、米国のCLSが著者に含まれるプレパレーションに関する文献を検討した。違いは、プレパレーション過程での子どもへの対応でみられ、アセスメントと情報の伝え方、感情表出への対応、処置/検査中の対応、終了後の対応に分類された。看護師は、子どもに処置や検査の過程をイメージできるように順序立てて伝え、子どもの覚悟を決める力と頑張る力を支援していた。一方CLSは、子どもの処置や検査に関する不安やストレスに注目し、気持ちの表現を促しながら、子ども自身が対処していく過程を遊びを通して支援していた。日本において看護師とCLSが協力してプレパレーションを行う方法を考察した。
著者
鈴木 友美 廣瀬 幸美 永田 真弓
出版者
一般社団法人日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.1-7, 2016-03-20

学童期の超重症の子どもを育てる母親への支援に関する看護の示唆を得るため、超重症の子どもが日中一時支援施設に通所している母親の体験を明らかにすることを目的に、母親3名を対象に半構成的インタビューを実施し、質的分析を行った。その結果、日中一時支援施設に通所する学童期の超重症の子どもを育てる母親の体験として【超重症の子どもの人生の重みを感じる】【超重症の子どもの生と死にまつわる罪責感がある】【超重症の子どものいる子育てに否定的な自分がいる】【通所を通じて学童期に入った超重症の子どもとの生活に前向きになる】【超重症の子どもと日中一時支援施設での関わりを通じて子どもの生が意味づいていく】が抽出された。学童期の超重症の子どもを育てる母親にとって、(1)移動支援による長時間レスパイト、(2)超重症の子どもと家族の人生を支える日中一時支援施設のスタッフの存在が重要であることが示唆された。
著者
杉浦 将人
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.61-69, 2022 (Released:2022-03-31)
参考文献数
17

本研究の目的は、急変時に必要な看護実践能力を見極め、効果的な急変対応教育につなげるための示唆を得るために、小児病棟の医師が看護師に期待する内容を明らかにすることである。医師10名を対象に半構成的面接を行い、面接内容を質的に解釈して期待の内容を抽象化し、コアカテゴリーを見出すとともに、関係性を概念図に表した。その結果、医師の期待は「患児の状況に合わせた予測や対応に関する知識を習得している」、「患児の状況・成長を考慮し医師の指示に基づいた処置・検査・治療の実施と環境調整ができる」、「緊急度に合わせたチームのコミュニケーションづくりができる」、「家族への傾聴や児の状況説明ができる」であった。これらは、患児の急変対応に関する知識の習得を基盤として、チームのコミュニケーションづくりを念頭に置いた技術の実践や環境調整が期待されていた。また、意思決定者である家族への対応を看護師に期待していることも解釈された。
著者
北尾 真梨 津田 聡子 山口 智子 高田 哲
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.83-90, 2018 (Released:2018-07-31)
参考文献数
16

医学上の倫理的意思決定の実態と、看護師の参加実態と参加に関連する要因を明らかにするために質問紙調査を行った。1. 対象疾患として超低出生体重児、18トリソミー、重症新生児仮死を含む29疾患があげられた。また、家族は意思決定の場に参加しないことや、決定の主体となっていないこともあることが明らかになった。2. 看護師が意思決定の際に 「よく理解していた」 ものは 「子どもの現在の状態」 であったが、子どもの治療の決定に最も影響を与えるものとしては 「両親の希望」 であった。3. 意思決定に参加した経験のある看護師は26.1%であった。参加に関連する要因は、 「東京女子医大のクラス分け」 と 「淀川キリスト教病院のガイドライン」 への認知度であった。以上の結果から看護師に求められる役割として、1. 家族が決定の主体となるために情報を提供し、思いを傾聴することで意思決定の過程をサポートすること、2. 子どもの立場に立った意思決定を行うこと、3. 看護師自身が意思決定に参加していくために、組織として学習システムを構築すること、があげられた。
著者
清水 美恵
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.49-56, 2018 (Released:2018-07-31)
参考文献数
21
被引用文献数
3

本研究は、アレルギー疾患をもつ思春期にある子どもの病気経験の語りからアレルギー疾患患児のレジリエンスの特徴を明らかにすることを目的とした。アレルギー疾患児22名を対象に、半構成的面接を実施し、質的分析を行った。分析の結果、【病気を受容できない自分】【親へ依存している】【将来への不安】【他者から理解されない】【良好な対人関係を形成する】【支援を受ける】【病気の自己管理ができる】の7つの主要カテゴリーを抽出した。アレルギー疾患をもつ思春期の子どもは、病気の不安や恐怖を抱え、さらに、病気と病気がもたらす結果から生じる不適応な出来事を経験していることから、病気の自己管理の継続や病気の受容、対人関係の良好さを促進する支援が重要であることが示唆された。
著者
田中 菜美子 奈良間 美保
出版者
一般社団法人日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.41-48, 2011

本研究は、新生児が亡くなる過程における母親の反応を、母性の特徴に注目し看護者の認識を通して明らかにすることを目的とし、生後30日以内に死亡した新生児または新生児を亡くした母親を2年以内に受け持ったことがある看護者6名に半構成面接を行った。分析の結果、以下の9カテゴリーが抽出された。児の生前は【我が子との愛着を育てる】【困難な状況の中で母親役割をとることで自分を保つ】【児とかかわることでケアを自らするようになる】【児と家族になろうとする】【医療従事者に頼らざるを得なくなる】【死が迫っていることにショックを受けながらそれでもできることをする】反応を示し、児の死の直後から、【児との結びつきを振り返りつながりを求める】【児を想起することから距離をとる】【来た道も行き先も分からないまま今をなんとかすごす】反応が見られたことから、看護者は母親が児の親でいられるかかわりをする必要があることが示唆された。
著者
今西 誠子 阿南 沙織
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.122-128, 2013-03-20 (Released:2017-03-27)
参考文献数
12

本研究の目的は、子どもの侵襲的処置後の回復過程の構造について、侵襲的処置体験から明らかにすることである。4〜9歳の入院中の子ども6名に非構成的面接を行い、質的記述的に分析した。その結果、子どもの侵襲的処置後の回復過程は【対処行動の減弱】【安心】【回復意欲の増進】で構成されていた。【対処行動の減弱】は《不快な体験》《疼痛》《処置への恐怖》《嫌なことの我慢》、【安心】は《処置の理解》《看護師の支援》《体調回復の兆し》、【回復意欲の増進】は《頑張りの要素》《チャレンジへのきっかけ》《自己の取戻し》で構成されていた。侵襲的処置は「対処行動の減弱」をもたらすが、《看護師の支援》により【安心】【回復意欲の増進】をもたらされ、回復が支援されると考えられた。
著者
藤塚 真希 廣瀬 幸美 佐藤 朝美
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.51-58, 2019 (Released:2019-03-31)
参考文献数
21

NICU・GCU看護師による急性期を脱した子どもの家族へのファミリーセンタードケア (Family-Centered Care、以下FCC) の実践の特徴と関連要因を明らかにすることを目的に、関東圏内26施設の看護師626名を対象に無記名自記式質問紙調査を行った。215名から回答が得られ、そのうち有効回答の213名 (有効回答率34.0%) を分析した結果、FCCの実践には臨床経験年数、小児科経験、産科経験、助産師資格、新生児集中ケア認定資格、カンファレンスの実施、研修会の受講、臨床心理士の病棟配属が関連し、FCC実践に対する自己効力およびコミュニケーションスキルの情報収集、積極的傾聴、パーソナルスペース・視線交差とは正の中等度の相関が認められた。特に看護師のコミュニケーションスキルがFCCの実践に影響しており、家族との関係性を構築し、思いやニーズを引き出すスキルを向上させる必要性が示唆された。
著者
森 浩美 飯﨑 あずさ 佐々木 俊子
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.27-35, 2018 (Released:2018-03-31)
参考文献数
18

本研究の目的は、短期入院で計画手術を受けた学童期の子ども (以下、子ども) の思いを明らかにすることである。研究協力が得られた子ども13名に半構成化面接を行い、質的記述的に分析した。その結果、【入院・手術に向きあえない】【入院・手術は自分の問題として臨みたい】【入院・手術に負けそうだ】【入院中は周りの人に支えられた】【つらくても取り組んだから入院・手術は肯定できる】【退院後の生活に自分なりに向きあう】という6つのカテゴリーが抽出された。短期入院で計画手術を受けた学童期の子どもは、困難な状況にあっても自分にできることとやるべきことをやりながら、前に進むものととらえられた。看護師の役割は、入院・手術という体験が子どもにとって成長の機会となるとように支援することであると考えられた。
著者
佐藤 志保 佐藤 幸子 三上 千佳子
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.9-16, 2013-03-20 (Released:2017-03-27)
参考文献数
16

本研究の目的は、先行研究をもとに作成した、採血を受ける子どもの対処行動を予測するために必要な要因のパスモデルを検討することである。小児科外来で採血を受ける3-6歳の子ども(男児32名、女児20名)とその保護者52組を対象とし、保護者への質問紙調査と採血場面の子どもの対処行動を参加観察法にて行った。パス解析により採血中の子どもの対処行動への関連を検討した結果、子どもの入院経験は、保護者が採血前に予測する子どもの対処行動に関連し、さらに、保護者が採血前に予測する子どもの対処行動が、実際の子どもの対処行動に関連していたことが明らかとなった。これにより、採血を受ける子どもに対して、採血前に保護者が予測する子どもの対処行動を把握することが重要であり、こどもの個別性を把握するためのアセスメントに活用できることが示唆された。
著者
加古 大貴 前田 貴彦
出版者
一般社団法人日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.75-81, 2013-07-20

本研究は、小児看護において入院中の患児と付添い者をケアする上で、男性看護師が認識する困難を明らかにすることを目的に、小児病棟に勤務する男性看護師6名に半構成的面接を実施し、質的帰納的に分析した。分析の結果、困難として【思春期の女児への羞恥心を意識したケアの実施】【思春期の女児との良好な関係づくり】【男性が苦手な患児のケア】【授乳や母親の入浴場面に遭遇した際の対処】【母親が抱く思いへの共感】【女性看護師とケアを交代する際の調整】の6つが見出された。また、これらの中には成人看護と共通する困難も含まれていた。しかし、〔授乳場面に遭遇した際の対処〕や〔男性が苦手な患児のバイタルサイン測定〕といった小児看護特有の困難もみられた。そして、これらの困難を軽減するためには、基礎教育や現任教育の充実とともに男性・女性看護師が協同していく必要性が示唆された。
著者
北本 千春 宮城島 恭子 坪見 利香
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.122-130, 2021 (Released:2021-07-31)
参考文献数
17

本研究は、子どもと成人混合で外来診療を行う医療職の子どもに対するストレス緩和支援の実態について明らかにすることを目的に、医師152名、看護師192名、診療放射線技師151名、臨床検査技師195名の計690名を対象に質問紙調査を行った。その結果、4職種全体では、子どもに対するストレス緩和支援の必要性を高く認識していたが、実施状況は診療前が低い傾向にあり、「事前説明の確認」など診療前の5項目は実施割合が70%未満であった。看護師は、子どものストレス緩和支援の必要性の認識・実施状況ともに他の3職種に比較して有意に高かった。医療職が考える子どものストレス緩和支援に必要なことは、子どもの視点に立つ、子どもにわかりやすく伝える、親との協働、子どもの反応の理解であった。看護師は、他職種の役割や業務を考慮し、親と協働し、子どもの視点に立った言葉かけや態度で診療前の子どもの心理的準備を整える必要がある。
著者
山田 恵子
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.56-62, 2012-03-20 (Released:2017-03-27)
参考文献数
23

本研究は、乳幼児の小児一次救命処置に対する保育士のスキルの自信について明らかにすることを目的とした。対象者は保育士262名(回収率41.3%,有効回答率99.6%)であった。研究方法は質問紙法による量的記述的研究であり、小児一次救命処置の自信15項目について5段階のリッカート尺度を用いた。因子分析の結果「具体的対処法」「観察・確認」「AED使用方法」「連絡・要請」「心肺蘇生(CPR)」の5因子が導き出された。結果、尺度および因子ごとの平均が全体的に低く、保育士たちは小児一次救命処置について認識はあるが自信が持てていないと考えられた。その背景には、子どもの特徴を踏まえたPBLS教育やAEDの設置が不十分であるなど、質および量の両面での支援が必要であり、母子支援など共通のポイントを持ち乳幼児の特徴を踏まえたキメの細かい指導が可能な看護師による教育的支援が保育士の自信を高めるために有効ではないかと考えられた。
著者
田中 育美 泊 祐子
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.165-170, 2018 (Released:2018-11-30)
参考文献数
8

先天性食道閉鎖症は、生下時より経口摂取することができず、根治術後も合併症や食道機能にも問題を残すため、食事摂取状況を長期的に見極めていかなければいけない。そこで、食道閉鎖症児にどのような食事に関する問題が生じているのか、それに対してどのような支援が行われているのかを文献検討で明らかにした。 食道閉鎖症児は【生下時より経口摂取経験がないことによる機能的問題】、【食物への拒否的行動】、【“食べられない” ことに付随した問題】、【長期にわたる食道の器質的問題】があることが明らかになった。これらの問題に対し【根治術前に行われていた支援】、【過敏に対する支援】、【食環境の工夫】が行われていた。 食道閉鎖症児が在宅で食事を進めていく中で、児と養育者にとって食事が苦痛にならないよう、長期的支援が必要であることが示唆された。また今後は、在宅での食道閉鎖症の食事に関する問題と支援についての検討が課題である。
著者
守谷 奈保美 山内 教子 藤本 縁 兼近 みどり 松岡 真里
出版者
一般社団法人 日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.88-93, 2016-03-20 (Released:2017-03-27)

本研究は、PICUに配置転換となった看護師の中でも卒後5年目以下の看護師の体験を明らかにすることを目的とし、対象者8名に半構成的面接を行った。その結果、8のカテゴリー≪怖い場所というイメージしかできない≫≪不安がありPICUへ行くのが怖い≫≪治療が中心で看護をする責任が重いと感じる≫≪何もできない自分に自信が持てない≫≪家族との関わりに対する戸惑いを感じる≫≪PICUの看護に対して先輩のフォローを得られると感じる≫≪患者との関わりやできることが増えることで自信になる≫≪看護への興味、関心が拡大する≫が生成され、『不安や自信のなさを感じながらもケアを通して新たな自信を獲得し、看護への興味を拡大させる』体験をしていることが明らかとなった。配置転換した看護師への支援には、技術面へのサポートに加え、ケアを通して子どもの変化を共有する関わりが必要と考えられた。