著者
石沢 賢二 水野 誠
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.130-147, 2010-03-30

第50次南極地域観測隊が,2008年-2009年夏期シーズンに行った「オーロラ・オーストラリス(A.A.)」による昭和基地への人員・物資輸送について報告する.南極観測船「しらせ」の運航は,第49次隊行動で終了し,2009年4月で退役した.そのため,第50次隊の人員・物資輸送を行う代替船として,オーストラリアが南極輸送に使用している砕氷船をチャーターした.同船の行動としては,2008GGGDGLNS02・2F5F2009年シーズンの第3次航海にあたる.同船は,2008年12月30日に西オーストラリアのフリーマントルを出港し,翌2009年1月12日に昭和基地北方の流氷縁に到着した.ここから第50次越冬隊員28名および建設作業などに従事する第50次夏隊員を3機の小型ヘリコプターで昭和基地に輸送した.さらに同船は,昭和基地から約40マイルの定着氷まで進出し,第50次越冬隊成立に必要な物資と夏期作業用物資約91.8トンの輸送を実施した.その後,2009年2月2日,29名の第49次越冬隊員と第50次夏隊員および隊持ち帰り物資を同船に収容した.同船は,同日ただちに北に向け航海を開始,2月20日にホバート港に到着し,チャーター船による輸送が終了した.総航海日数は53日,氷海域行動日数は23日であった.その後,持ち帰り物資を収容したコンテナは,日本まで洋上輸送された.

言及状況

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こんな論文どうですか? オーロラ・オーストラリスによる第50次隊での 昭和基地における人員・物資輸送(石沢 賢二ほか),2010 http://id.CiNii.jp/fn7NL

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