著者
田丸 淑子
出版者
国際大学
雑誌
Working papers
巻号頁・発行日
vol.14, pp.69-77, 2004

対話を展開させる上で、聞いたことに対する反応を聞き手が言語的に表現することが重要な役割を果たすことは知られている。問い、答えの次の第三の位置に来るこの「聞き手の反応」を日本語学習者はどう習得するのか。Ohta(2001)は、教師が授業中にフィードバックという形で聞き手としての反応を十分に示している初級学習者の場合、進度と程度に個人差はあるが習得がおこると報告している。また、Mori(2002)は、上級学習者が行った座談会タスクで、対話の内容を深く発展させるような「聞き手の反応」は使われなかったと報告している。ここから、「受け取り」の表現は比較的初期に身につけることができるが、「共感・評価」を含むより内容に関わる反応表現は習得に時間がかかることが予想される。最近の初級日本語教科書は、語用のこの側面についての配慮がされるようになってきている。従って、教師は初級段階から明示的に学習者に提示し、意識させ練習させることが必要なのではないか。

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[日本語教育関連の論文・資料 295] ◇ 問いと答えの次に来るもの : 初級段階で聞き手の反応をどう指導するか https://t.co/0u2pclDSFX #日本語教師 #日本語教育 #日本語学校
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