著者
井之上 節朗 松富 謙一 川窪 広明
出版者
大手前大学・大手前短期大学
雑誌
大手前大学論集 (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
no.10, pp.43-52, 2009

本学の教員と学生が、広島県尾道市において空き家再生プロジェクトに参加するなかでこの地域が急斜面で車輌などによる材料・道具類の搬入が不可能であり、かつ繁殖しているモウソウチクが敷地・建物に悪影響を及ぼしている状況に直面した。本来、歴史的に見ても竹は建材などにも使われてきており、わが国の文化になくてはならないものであったはずである。そこで今回はあらためて竹の活用を検討するために基礎的な強度試験を行うことにした。まず、尾道市の竹林よりモウソウチクを伐採し、長さ20cmに切断し、節有・隔壁有、節有・隔壁無、節無・隔壁無の3種類のサンプルを作成し、乾燥してないものと乾燥したものの圧縮試験を行った。結果として、乾燥してないものは、3種類の間に大差はなかった。乾燥したものは、乾燥してないものの約2倍程度の強度を示し、3種類の中では節有・隔壁有が最大の強度となった。今後、サンプル数量を増やし試験結果の精度を上げ、これを基に新たな展開に繋げたい。

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