- 著者
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辻 英明
- 出版者
- 日本家屋害虫学会
- 雑誌
- 家屋害虫 (ISSN:0912974X)
- 巻号頁・発行日
- vol.29, no.1, pp.61-63, 2007-06
2006年8月に,東西両壁(窓面内側)にUVライトトラップ1台ずつを設置した540cm×360cmの室内の床面中心に,餌表面出現後1週間以内の雄雌混在成虫の入った放飼カップを置き,カップから脱出した成虫がトラップに捕獲される数を調査した.一方のトラップはランプを2球,他方は1球取り付けたものである.参考用にライトトラップ直下の壁面にフェロモントラップ1個ずつを設置した.8月23日17時30分,2個のカップに成虫を計245匹入れて設置し,翌24日17時に154匹を入れたカップ1個を追加設置,それぞれの夕方から翌日の朝までライトトラップを点灯した.設置成虫合計399匹のうち,8月25日朝までにカップから室内に脱出した個体は245匹(61.4%)であった.そのうちライトトラップに119匹(48.6%)が捕獲された.このときランプを2本つけたトラップの捕獲成虫数は,1本つけたトラップのほぼ2倍であった.この実験状況下ではUVライトトラップ直近のフェロモントラップによる捕獲成虫数は2匹ずつ計4匹(1.6%)と少なかった.