著者
熊木 慶介 南角 吉彦 徳田 恵一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.97, pp.45-50, 2010-06-17

画像認識システムでは,認識対象の位置,大きさ,回転等の幾何学的な変動に対応する必要がある.これまでに,このような画像の変動に対する正規化が組み込まれた確率モデルとして分離型格子HMMが提案されている.分離型格子HMMでは,横方向,縦方向の2本の状態系列を保持することにより,認識対象の位置や大きさの変動に対応することが可能である.しかし,このモデルでは回転や歪みには対応することができない.そこで本稿では,画像の各行,各列毎に個別の状態系列を保持するモデルとして拡張分離型格子HMMを提案する.状態系列を増やすことにより,複雑な状態アライメントが可能となるため認識対象の回転や歪みに対応できることが期待される.さらに,変分EMアルゴリズムに基づく学習アルゴリズムを導出し,顔画像認識実験により提案法の有効性を示す.

言及状況

はてなブックマーク (1 users, 1 posts)

収集済み URL リスト