著者
平松 隆円
出版者
佛教大学教育学部学会
雑誌
佛教大学教育学部学会紀要 (ISSN:13474782)
巻号頁・発行日
no.6, pp.161-181, 2007

聖書は、キリスト教を信ずる人々にとっての信仰と生活の規範のよりどころである。すなわち、聖書はたんなる宗教上の教義としてだけではなく、キリスト教を信仰する人々の倫理観や道徳観と関連し、彼らの日常生活に影響を与えている。それは美粧に対しても例外ではなく、特に聖書が与える化粧への影響は大きい。歴史的にキリスト教社会では、謹直な生活態度が規範とされてきたといわれる。すなわち、化粧などで美しく身を飾ることを大きな罪としてとらえ、自然のままの姿でいることを善とする思想が主流をなしている。にもかかわらず、聖書には化粧の明確な否定や批判はほとんど見当たらない。しかし、化粧を勧める記述は神自身の行為、そしてイエスの言葉から確認できる。キリスト教社会の化粧への批判・否定は、聖書に根拠をおくものではなく、キリスト教聖職者の性生活と深く結びついているのである。キリスト教聖書美粧化粧性風俗

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"女性が男性を誘惑してしまうのは、他ならぬ神自身が、女性が男性を誘惑するようにさせた(創世記3:16)から""女性の男性を誘惑するほど美しさは、まさしく神の似姿であるが故である" →聖書に依拠した批判

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