- 著者
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橋原 孝博
- 出版者
- 日本教科教育学会
- 雑誌
- 日本教科教育学会誌 (ISSN:02880334)
- 巻号頁・発行日
- vol.27, no.1, pp.35-41, 2004-06-30
本研究の目的は,バレーボールゲームにおけるサーブ距離とサーブレシーブ成績との関係を検討することにより,フローターサーブの技術指導に関する資料を得ることであった。大学女子バレーボールの試合71セットをビデオ撮影し,再生画像をパソコンに取り込んで分析した。サーブの位置データは2次元DLT法により算出し,サーブ効果は,相手サーブレシーブ成績をサービスエース,チャンスボール,二段攻撃,コンビ攻撃の4段階評価して求めた。サーブ効果有のサーブ回数が多かった打球距離は,17mと21m付近の二ヶ所あった。サーブの打球距離が長くなれば,ボールが臨界速度に達して空中で急激な変化を生じ,サーブレシーブが難しくなる。またジャンプフローターのような,打球方向が水平に近く,助走踏切中に生じた水平方向の運動量を利用した打球速度が速いサーブを用いれば,打球距離が短くてもボールは空中で変化を生じ,サーブ効果があげられると考えられた。