著者
伊豆原 月絵
出版者
大阪樟蔭女子大学
雑誌
大阪樟蔭女子大学研究紀要 (ISSN:21860459)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.40-48, 2011-01-31

本研究は、1700年代を中心に、1600年代中葉以降のフランス宮廷を中心とした欧州貴族の女性にみられる美意識を明らかにすることを目的とする。往時の女性に対する観察者の「美意識」については、図像資料や文献資料を基に論じた。文献資料からは、1600年代から1700年代初期までは、情感を表現する眼差しや表情を「美しい」としていたが、1700年代の中葉にかけて、次第に女性の外見に重きをおいた記述が増え、「豊かな胸」「見事な肩」「背が高い」などの外見的特徴が主な美の構成要素になっていく。 また、美しさを構成する要素は、「真直ぐ伸びた背中」、「高い胸」のデコルテと「なで肩」であり、それは、姿勢と体型に関係がみられることを、人体解剖学的見地より考察し、新しい視点を示唆した。

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"往時のコルセット…肩や胸などの筋肉の発達を促し、「なで肩」「高い位置の乳房」「胸高のデコルテ」の体型を創り出していった""姿勢が体型に影響を与え、「時代の美」を決定していた" →コルセットが生みだした美

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