著者
石戸 教嗣
出版者
一般社団法人日本教育学会
雑誌
教育學研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.77, no.4, pp.346-357, 2010-12-27

本稿は、多様に並立している教育諸原理を格差社会の文脈と関連づけることによって「教育」概念の再検討を行う。教育原理の並立は、労働の分化に対応する教育システムの自己調整活動としてとらえ直すことができる。格差=排除の現状は、単にアンダークラスを教育の対象層としているだけでなく、労働力の余剰の結果として、すべての市民の再教育の可能性を潜在的に示している。同時に、機能分化社会は、一般的な価値を志向するこれまでの「共通教育」を、「うまくいっていない」社会的事象について学ぶ「接合の教育」に転換することを求めている。

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[Luhmann][sociology][education] 『教育學研究』77(4)、日本教育学会。PDFあり。

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