著者
竹内 誠
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学芸術情報研究 (ISSN:18825370)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.25-41, 2009-03

音楽理論は経験と習慣からその多くは組み立てられており、それが音楽経験の少ない学習者の理解の妨げとなっている。理解の妨げとなる理由は、理論の論理的説明が不十分なためである。この様な伝統的音楽理論の問題点は、論理を数理的に組み立てることによって解消が可能と思い至り、音楽理論の数理的考察を試みた。その結果、音楽理論を数理的な思考により再構築することは、音楽経験の少ない学習者の理解に有用なだけではなく、音楽の新たな表現の発見に繋がる可能性があることも確認できた。今回は、コード上のスケール(available note scale)を、コードの構成音から数理的に導き出すことを考察した。これにより、既成のスケールの他に、既成の枠以外のスケールを作り出せることから、実際の音楽に柔軟に対応が可能な理論であることが確認された。

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