著者
小池 保
出版者
尚美学園大学
雑誌
尚美学園大学芸術情報研究 (ISSN:18825370)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.1-26, 2010-03

マスメディアの経営が、極めて苦しい。不況による打撃だけではない。「マス」広告によるコミュニケーションが、以前のようには効かなくなったことが大きい。論考ではまず、その背景となっている、意識と行動を激変させた「賢い生活者」のあり方に注目し、「クチコミ」というコミュニケーションが表舞台に登場してくる必然性について論じる。続いて、新たな状況に適合すべく、広告ビジネスの先端的クリエイターたちが始めた「コミュニケーション・デザイン」という最新の取り組みが、どんな有効性を持つか検証する。賢い生活者との、最高レベルのコミュニケーションを実現するために、例えば全国の郵便局までをも「メディア」に変えてしまうなど、自由かつキメ細やかにデザインされたコミュニケーションの創出が、どのような新たな時代を拓いてゆくのかについて展望する。

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小部です。金曜の発表で使用します。 小池保 「マス」の希薄化から始まった、新たなコミュニケーションの模索  http://t.co/XQMwJazDQ3

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