著者
KarmaChags-med 中御門 敬教
出版者
佛教大学総合研究所
雑誌
仏教大学総合研究所紀要 (ISSN:13405942)
巻号頁・発行日
no.18, pp.31-46, 2011-03

カギュ派,ニンマ派の学者・行者カルマ・チャクメー(ラーガアスヤ.1612.1678)著『大楽誓願』は,ゲルク派の祖ツォンカパ(1357.1419)著『最上国開門』とともに,チベット仏教におけ最も広く普及した極楽願文であり,宗教的だけでなく文化的にも重要である。チャクメーの極楽願文は,彼が指導した活仏ミギュル・ドルジェ(1645.1667)が無量光三尊を見て教えられたという虚空法(天空法)の法類に所属しており,それらの儀式や法要において大きな役割を果たすとともに,宗派や儀式を越えて広く用いられた。本稿においては,藤仲孝司氏との協力のもと,礼拝対象である観自在と大勢至の両脇侍と極楽浄土の特性と,彼らに対する供養に関する部分を,翻訳研究したカルマ・チャクメー(ラーガアスヤ)極楽願文虚空法『清浄大楽国土誓願(大楽誓願)』ミギュル・ドルジェ

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