著者
高野 美由紀 有働 眞理子
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.75-84, 2010-07-31

養護学校においてオノマトペ(擬音語・擬態語)を含む教師発話がどのような教育的効果をもたらす行為(教育的行為)として機能するのかを明らかにし、教育的行為とオノマトペの意味的および音韻的特徴との関連について考察した。オノマトペを含む教師発話57発話、その発話に含まれるオノマトペ43タイプを分析対象とした。オノマトペを含む教師発話の教育的行為を抽出したところ、指示(個人向け)、応援、説明(解説)の順に頻度が多かった。指示(個人向け)の発話には、動きを表現する1モーラ語基のオノマトペを含み、応援の発話は、繰り返しのオノマトペが児童の身体動作に沿って使用されているものが多く、教師発話の教育的行為と、その発話に含まれるオノマトペの表現形式との関連性が示唆された。オノマトペの使用状況や効果をより客観的な方法により把握し、分析することで、特別支援教育におけるオノマトペの効果的な活用を普遍化しうるであろう。

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