著者
寺島 裕貴 岡田 真人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.461, pp.325-330, 2011-02-28

神経細胞の受容野が秩序を持って並ぶ地図構造は大脳皮質感覚野に共通の特徴として知られるが,整然とした一次視覚野(V1)のレチノトピーに対し,一次聴覚野(A1)のトノトピーは乱雑であることが明らかになってきた.一方,過去の研究はV1とA1で見られる受容野構造の違いが自然界の刺激が持つ統計性の違いの反映に過ぎないことを示唆している.そこで我々は,この地図構造の乱雑さの違いもまた,自然刺激の統計性の違いの反映であるという仮説を提唱する.本研究では,V1のモデルであるトポグラフィック独立成分分析を「聴覚らしい」刺激に適応させることで,同モデルがA1のように乱れた地図も生成し得ることを示す.

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