著者
生田 智敬 上手 洋子 西尾 芳文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.62, pp.45-48, 2011-05-19
参考文献数
8

私たちは,脳の中に存在するグリア細胞に注目してきた.グリアは長い間,その活動がニューロンの補助と考えられてきた.しかし,近年の研究により,ニューロンのような情報伝達が可能であり,ニューロンとグリア細胞が互いに影響しあっていることが知られるようになった.そのため,現在,グリア細胞は人の思考活動に密接に関わっていると考えられている.本研究では,グリアの情報伝達に注目し,グリアパルス連鎖をもつMLPを提案する.このグリアパルス連鎖は,あるグリアがニューロンにより励起したとき,その励起状態を引き金として,周りのグリアが連鎖的にパルスを発生するモデルである.このグリアによるパルスは,脳内のグリア細胞の生物学的特徴から,ニューロンの膜電位に対して影響するように定義した.このグリアパルス連鎖をMLPに加えることにより,ネットワークの学習性能が向上することをシミュレーションによって示す.

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