- 著者
-
佐々木 茂貴
- 出版者
- 公益社団法人 日本化学会
- 雑誌
- 化学と教育 (ISSN:03862151)
- 巻号頁・発行日
- vol.55, no.5, pp.220-223, 2007
- 参考文献数
- 4
ゲノムの全塩基配列の解析によって,病気に関連する遺伝子の発見や治療薬の開発が促進されると期待されている。さらに,タンパク質にならないゲノム領域の多彩な機能の発見は生命科学研究に大きな変革をもたらしている。また,遺伝子の化学的本体であるDNA(デオキシリボ核酸)やRNAには一般的な右巻き2本鎖以外の様々な立体構造が含まれており,遺伝子発現の制御に重要な役割を果たしている。本稿では,DNAやRNAの配列や立体構造を区別して作用する新しいくすりの可能性について紹介する。