著者
MACPHERSON Jeff
出版者
長崎外国語大学
雑誌
長崎外大論叢 (ISSN:13464981)
巻号頁・発行日
no.15, pp.205-214, 2011-12-30

21 世紀に入って勃発した戦争やテロ活動は、社会へ与えた衝撃や現代社会への心理的影響力によってメディアの必然的関心となっている。一方、第一次世界大戦は、一般市民は戦争から隔離され、遠く離れた戦線で行われた戦争とは直接的関与がないままに遂行されたこともあり、紳士的かつ良心的戦争であるという認識がある。そのため一般的に軽視されがちである。しかし戦史上未曾有の戦線での大量殺戮、さらに第一次大戦がもたらした社会的影響は見逃せないものであり、近代ヨーロッパ社会の根幹を揺るがした戦争として注目に値する。

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