著者
日下部 尚徳
出版者
国際ボランティア学会
雑誌
ボランティア学研究 (ISSN:13459511)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.53-68, 2011

バングラデシュ政府は、2010年5月までに、国内14ヵ所のコミュニティラジオ局に放送認可を与えた。これまで、コミュニティラジオは開発分野における応用可能性が認識されていながらも、自らの監視下にないラジオ放送の政治利用を恐れる政府は、導入に消極的であった。本論ではまず、バングラデシュ政府がコミュニティラジオ局に放送認可を与えるに至った要因を文献レビューから明らかにした。具体的には、(1)現政権による投資・産業政策の推進をも視野にいれた積極的な情報戦略の中に、コミュニティラジオが位置づけられたこと、(2)NGOがロビー活動によって、開発政策のツールとしてコミュニティラジオが有用であることを政府に認識させたこと、が挙げられる。加えて本論では、バングラデシュ国ノアカリ県ハティア島でおこなった、住民の情報ソースへのアクセスに関する量的調査をもとに、ラジオが情報伝達手段として有効であることを示した。その上で、同様の調査で明らかになった、コミュニティラジオに対する住民のニーズを分析し、コミュニティラジオの地域開発への応用可能性について論じた。

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こんな論文どうですか? 地域開発におけるコミュニティラジオの応用可能性に関する研究 : バングラデシュを事例として(日下部 尚徳),2011 https://t.co/xUkjAaWTws バングラデシュ政府は、2010年5月までに、国内14ヵ所の…
こんな論文どうですか? 地域開発におけるコミュニティラジオの応用可能性に関する研究 : バングラデシュを事例として(日下部 尚徳),2011 http://t.co/3ghpoBt9un

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