著者
吉田 茂二郎 松下 幸司
出版者
森林計画学会
雑誌
森林計画学会誌 (ISSN:09172017)
巻号頁・発行日
no.33, pp.19-27, 1999-09-30
被引用文献数
1

日本の民有林の森林簿データの更新には,各県が調整した簡易林分収穫表が利用されている。したがってこれらの林分収穫表は,日本の森林情報の最も重要な基礎資料である。そこで西日本の28府県のスギ,ヒノキおよび広葉樹の林分収穫表の特性をリチャーズ成長関数のパラメータをもとに明らかにした。リチャーズ関数はすべての収穫表の幹材積によくあてはまり,型のパラメータmがすべて1より小さいことから幹材積の増加はミッチャーリッヒ型を示した。パラメータkとmの全平均は,スギとヒノキでは比較的似通った値であった。最終到達量Aは,地方間では国有林収穫表の総収穫量(地位中60年生時)と弱い正の関係が認められたが,地方内では各県の林地生産力との関係は明らかではなかった。最終到達量Aの全平均は,スギ,ヒノキおよび広葉樹で,それぞれ589.3m^3/ha,451.6m^3/ha,172.7m^3/haであり,さらに総平均成長量最大の林齢は,それぞれ38.3年,40.1年,31.8年,そして同成長量はそれぞれ8.9m^3/ha,6.4m^3/haおよび2.9m^3/haであった。

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CiNii 論文 -  民有林の林分収穫表の特性について http://t.co/Y7mX2Roy1s

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