著者
原田 小夜
出版者
日本健康医学会
雑誌
日本健康医学会雑誌 (ISSN:13430025)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.2-9, 2012-04-30

介護支援専門員(以下,CM)が直面する在宅ホスピスケアの課題を明らかにするため,A県B地域の居宅介護支援事業所55か所のCM151人を対象に自記式質問紙郵送調査を行った。2009年2月〜3月に実施した「在宅ホスピスケア,ケアチームに関する困難,課題と思うこと」の自由記載調査の意味内容を類似性で分類した。回答者133人から得られた記述件数は150件であり,【多職種との連携】,【本人,家族へのケア】,【ケアサービスの調整】,【CM自身の課題】の4つのコアカテゴリーに分類した。【多職種との連携】の記述件数が最も多く,CMは,病院職員全体が在宅支援者との連携を意識し,介護保険サービスに関する理解を深める必要があり,退院前の病診連携に課題があると認識していた。また,在宅療養を継続する上で,24時間対応できる在宅医の存在,訪問看護とCMとの相互の役割確認とタイムリーなケアプラン変更が課題であり,本人及び,家族の不安に対する支援が重要であると認識していた。介護保険制度上の問題では,介護認定の遅さ,CMへの無報酬が課題とされ,CMの基礎的ながん患者のケアに関する学習の必要性が示唆された。

言及状況

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介護支援専門員の直面する在宅ホスピスケアにおける課題 http://t.co/kuCw12qi

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