著者
伊藤 理絵
出版者
日本笑い学会
雑誌
笑い学研究
巻号頁・発行日
no.19, pp.122-127, 2012-07-21

笑いに関する質問紙調査を通して、大学生および大学院生(以下、大学生)における笑いの性差について検討した。24の質問について、19歳〜25歳の大学生108名(男性50名,女性58名)の回答を分析、比較した。6男性の平均年齢は20.82歳(SD=1.38)、女性の平均年齢は20.43歳(SD=0.62)であった。その結果、女性は男性よりも、人をバカにする笑いを好ましく思っていなかった。また、女性は、笑うことは健康につながると思っており、「笑い」を色に例えると暖色系だと感じる傾向がみられた。一方、男性は、異性を笑わせたいと思う欲求が女性よりも強いという結果が示された。本調査は、大学生という発達段階の一部の対象者を取り上げた結果ではあるが、笑いやユーモアの研究を進めるにあたっては、対象者の男女構成比に配慮し、得られた結果についても性差の影響を考慮に入れる必要性が示唆された。

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「笑いの性差に関する検討:大学生の意識調査から」伊藤理絵『笑い学研究19』:男性の方が嘲笑的な笑いを好み、異性を笑わせたいという欲求が強い。女性の方が笑いに暖かさを感じ、笑いが健康につながると考える傾向がある。 http://t.co/yGjKcz7z

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