- 著者
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井上 一彦
- 出版者
- 岩手県立大学
- 雑誌
- リベラル・アーツ (ISSN:18816746)
- 巻号頁・発行日
- vol.7, pp.45-55, 2013
本研究では打撃成績とストライクカウントが打撃結果に及ぼす影響を調査した。調査の対象は,関甲新学生野球連盟で2012年度に開催された春季リーグ戦,全32試合とした。打撃成績上位選手10名と下位選手10名を抽出し,抽出した選手の打撃結果から,安打数,打率,カウント別安打率を算出した。その後,それぞれについて打撃成績とストライクカウントを要因とする2要因の分散分析を行った。その結果,本研究で得られた結論は以下の通りであった。打撃成績上位者は打撃成績下位者に対して,安打数,打率において有意に良い成績を示した。安打数において,打撃成績上位者はストライクカウントが進むにつれて安打数が増加したのに対して,打撃成績下位者は1st.ストライクと比較して2nd.ストライク,3rd.ストライクの時の安打数が少ない傾向にあった。打率において,1st.ストライクと3rd.ストライクにおいてストライクカウントによる違いが認められた。