著者
松村 裕子 市村 美香 佐々木 新介 村上 尚己 森 將晏 荻野 哲也
出版者
岡山県立大学
雑誌
岡山県立大学保健福祉学部紀要 (ISSN:13412531)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.31-38, 2012

静脈穿刺時に有効な静脈怒張を得るための適切な駆血圧を検討すると共に、静脈怒張度の客観的指標を得ることを目的に、種々の駆血圧における触知静脈怒張度(怒張度)、および静脈断面積等の変化について検討した。対象者は健常成人46名、マンシェットを上腕に装着し、20〜100mmHgで1分間駆血した。駆血圧は順不同とした。駆血後の怒張度は駆血圧80mmHgまでは増加したが、100mmHgではやや減少した。駆血圧60mmHgと80mmHgの間には怒張度に有意な差がみられなかったが、他の駆血圧間では有意な差がみられた。怒張度は圧迫にて静脈が潰れ始める圧力(静脈触知した時の血管抵抗の指標)、静脈拡張比、静脈断面積の順で相関が高く、皮膚表面から静脈までの距離との間にはやや負の相関がみられた。以上より、駆血圧は60mmHgが適切であり、怒張度の客観的指標としては圧迫にて静脈が潰れ始める圧力が最も適切と考えられた。

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