- 著者
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藤田 紋佳
中村 伸枝
佐藤 奈保
- 出版者
- 一般社団法人日本小児看護学会
- 雑誌
- 日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
- 巻号頁・発行日
- vol.22, no.1, pp.102-108, 2013-03-20
本研究の目的は、日本における肝移植後の子どもと家族のQOL評価をどのような視点から評価しているのか及び、今後の課題を文献検討により明らかにすることである。医中誌Web版(Ver.5)を用いて文献検索を行い、肝移植後の子どもや家族のQOL評価に関する内容の記述がある文献、33件を得た。筆頭研究者の背景は、医師が最も多く、看護職による研究は3件であった。対象は、自施設における移植後の子どもが殆どであった。子どもに関しては、術後合併症や肝機能、免疫抑制剤の投薬状況や副作用、拒絶反応、感染症といった身体管理に関するQOLの検討であり、過去のデータからの評価による調査が多かった。家族に関しては、生体ドナーの評価が主であった。肝移植を受けた子どもやドナーとなった親だけではなく、子どもの療養生活に関わる家族を含めた包括的なQOL評価の視点の整備と、QOL向上のための継続的な支援方法を検討する必要がある。