著者
宮田 潤子 濱田 裕子 川田 紀美子 藤田 紋佳 森口 晴美 小幡 聡 桐野 浩輔
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

排泄障害が原因で女性としての自尊心に傷を負いながら成人に至る患者に対する支援を考える。その第一歩として、総排泄腔遺残症という排泄障害と性機能障害を合併する稀少難病の患者を対象として研究に取り組む。患者・家族、医療従事者が求める支援を明らかにし、全国的な支援体制構築の促進、支援の均てん化に繋げることを目指す。第一段階は患者・家族、医療従事者を対象にアンケート調査を行い、各々のニーズを明らかにする。第二段階として、第一段階の結果をもとに、患者・家族らによる闘病体験手記を出版する。患者の苦悩を広く公にし、現状に沿った情報が行き届かない全国の患者・家族へ患者側の視点による情報提供を行う。
著者
濱田 裕子 藤田 紋佳 瀬藤 乃理子 木下 義晶 古賀 友紀 落合 正行 賀来 典之 松浦 俊治 北尾 真梨 笹月 桃子 京極 新治 山下 郁代
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

子どもを亡くした家族の悲嘆に関するケアニーズを明らかにし、アクションリサーチによって悲嘆に対するサポートプログラムを作成することを目的に研究を実施した。子どもを亡くした家族に個別インタビューを行った結果、子どもの疾患や年齢によって、家族のケアニーズの特徴は異なったものの、共通していたのは【子どものことをなかったことにしたくない】、【子どもの事を知ってほしい】、【ありのままの自分でよいことの保証】、【気持ちを表出できる場がほしい】などであった。グリーフケアプログラムの試案として、フォーカスグループインタビューを4回、グリーフの集いを1回実施するとともに、グリーフサポートブックを作成した。
著者
藤田 紋佳 中村 伸枝 佐藤 奈保
出版者
一般社団法人日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.102-108, 2013-03-20

本研究の目的は、日本における肝移植後の子どもと家族のQOL評価をどのような視点から評価しているのか及び、今後の課題を文献検討により明らかにすることである。医中誌Web版(Ver.5)を用いて文献検索を行い、肝移植後の子どもや家族のQOL評価に関する内容の記述がある文献、33件を得た。筆頭研究者の背景は、医師が最も多く、看護職による研究は3件であった。対象は、自施設における移植後の子どもが殆どであった。子どもに関しては、術後合併症や肝機能、免疫抑制剤の投薬状況や副作用、拒絶反応、感染症といった身体管理に関するQOLの検討であり、過去のデータからの評価による調査が多かった。家族に関しては、生体ドナーの評価が主であった。肝移植を受けた子どもやドナーとなった親だけではなく、子どもの療養生活に関わる家族を含めた包括的なQOL評価の視点の整備と、QOL向上のための継続的な支援方法を検討する必要がある。