著者
村井 宏栄
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.1-15, 2012-10-01

平安期成立の多くの部首分類体字書や音義書とは異なり、三巻本『色葉字類抄』の「作」注記は字体注記と見なしがたい例がまま見られる。本稿は三巻本の「作」注記の概要を述べ、「又作」と「亦作」の差異について以下3点を指摘した。まず第一に、各注記形式の重出例や交替例により、「又作」「亦作」は正-俗等の評価を含意しない異体・異表記注記であると考えられる。第二に、三巻本の「亦作」はほぼウ篇以降のみに出現し、これは二巻本でいう下巻部分に限定される。よって、「亦作」の分布には『色葉字類抄』の改編過程が関与すると考えられる。第三に、『大漢和辞典』との照合及び見出し字・注記字の構成要素の共通性から検討した結果、「亦作」の主たる機能は異字体(異形同字)を示すことにあるのに対し、「又作」のそれは異字体を包含した異表記を表示するものと言える。熟字の見出しに「又作」が施された場合、この傾向はより強く認められる。

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三巻本『色葉字類抄』における「作」注記について https://t.co/iVwRD3Q0le
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Annotations Employing the Character saku(作) in the Three-volume Edition of the Iroha Jiruisho https://t.co/9kDrNFGxqu
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