著者
赤林 朗
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.53, no.8, pp.771-782, 2013
参考文献数
29

本稿では,まず池見酉次郎の提唱した,「東洋的心身一如を援用し,統合された一元論的な見方の重要性を主張する心身医学論」の理論的構成を批判する.そして,心身はもともと相互作用があるものであり,よりよい医療実践には,東洋的心身一如の概念であるとか,心身医学における一元論・二元論等の拙い哲学的論議は必要ではないと主張する.最後に,「心療内科」は,日本の曖昧性を好む文化的所産であると論じ,そのうえで文化的財産として,日本で定着していくには価値があると結論する.

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