著者
藤山 沙紀 江間 琴音 岩宮 眞一郎
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.69, no.8, pp.387-396, 2013
参考文献数
9

黒澤明の映画の一部を用いて,「音と画の対位法」と呼ばれる音楽と映像の印象を対立させる手法の効果を明らかにするために,音楽と映像の調和感の連続評定及び印象の連続記述選択実験を行った。対位法が使われた部分では,反対の印象を持つ音楽と映像が組み合わされており,音楽と映像の調和感は全般的に低かった。対位法が含まれた視聴覚刺激全体の印象は,その印象評定実験からまとまりのない印象を持たれているものの,複雑さや面白さの印象が高く,総合的な良さの評価は高いことが示された。対位法が使われた部分では音楽の音源が映っている場面があるが,これを分からなくなるように操作した映像を用いると,良さの評価は低下する。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (6 users, 6 posts, 10 favorites)

Effect of technique of conflict between music and moving picture employed in a movie directed by Akira Kurosawa https://t.co/b095oaljxp
@chigusasoichi 映画などの映像作品における、いわゆる「対位法」って言われてる技法(音楽の使い方)と同じなのかな?黒沢映画とかの 今やると逆にアザとく感じる人が多いかもしれないですね……! CiNii 論文 - 黒澤明の映像作品における音楽と映像を対比させた手法の効果 https://t.co/HwMmgkSE3c
そもそも場面の印象と真逆の曲調の音楽を当てるのは割とクラシックな手法なので、これがアニメーションに持ち込まれたのが00年代ということになる CiNii 論文 -  黒澤明の映像作品における音楽と映像を対比させた手法の効果 https://t.co/BhjB6hNIkV
こういうのもきちんと論文という形になってたりするんだな。-黒澤明の映像作品における音楽と映像を対比させた手法の効果 https://t.co/ZdNkYfshpi

収集済み URL リスト