著者
坂本 理
出版者
日本ソーシャルワーク学会
雑誌
ソーシャルワーク学会誌 (ISSN:18843654)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.51-56, 2012

日本の児童相談所の児童福祉司(SW)の人員配置は,欧米諸国や韓国などと比べ,非常に劣悪なものである.欧米や韓国では虐待についてはSW一人当たり20件前後のケースを担当するが,日本では虐待だけでもその数倍,他の相談と合わせれば,100件以上ものケースを担当することは珍しいことではない.では,児相のSWの1人当たりの担当ケース数が多すぎると,実際どのようなことが現場で起きるのであろうか.筆者はある都市部の児相において,虐待専属のSWとして100ケース以上を担当した経験をもつ.その際,どういった状態に陥ったのか,これまでどこでも報告していない.今回,100件もの虐待ケースを担当した場合,(1)何人の子どもや保護者と実際に会って面接できたのか,(2)それはどの程度の回数であったか,の2点を中心に報告し,虐待を受けた子どもたちに対して,あってはならないレベルの支援体制しか取れていない,この国の現状の一端を報告したい.

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「虐待ケースを100件担当するということ 1児童福祉司からの報告」 http://t.co/4TDpOnfEAQ(PDF)「担当ケースのうち、面接できた子どもは4割。自分の守るべき子どもの顔すらわからない。…子どもへの罪悪感と社会的制裁を浴びる恐怖…。」
「虐待ケースを100件担当するということ 1児童福祉司からの報告」 http://t.co/4TDpOnfEAQ(PDF)「担当ケースのうち、面接できた子どもは4割。自分の守るべき子どもの顔すらわからない。…子どもへの罪悪感と社会的制裁を浴びる恐怖…。」
児相SWの苦悩 ▼坂本理/虐待ケースを100件担当するということ――何らかの形で日常 的にアグレッションに曝されていると言っても過言ではない…保護者から押しピン入りの封書が送られてきたり…脅迫の文言が書かれた葉書が刑務所から… http://t.co/AFB0BebYVw

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