著者
谷藤 正一 亀田 卓 末松 憲治 高木 直 坪内 和夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.110, pp.59-64, 2013-06-20

60GHz帯の無線通信用に90nm Si-CMOSを用いた高耐電力送受信切換(T/R)スイッチを提案する.従来のGaAsのMMICで用いられた,送信ポートに直列,受信ポートには並列にそれぞれFETを挿入した回路構成を採用した.また,それぞれのFETは,FET単体でのモデリングを行い,320μmのゲート幅を採用することにより耐電力特性の向上を図った.広いゲート幅のFETの使用は,FETがOFF状態の時の容量C_<off>に伴い,受信モードにおける挿入損失とアイソレーションを劣化させるため,C_<off>と60GHz帯で共振させるマイクロストリップラインをソース/ドレイン間に接続した.90nm Si-CMOSを用いて試作したT/Rスイッチは,送信モードにおいて,36GHzおよび60GHz帯でそれぞれ36.5dBm, 24.8dBmの出力電力まで,利得圧縮のない,線形な特性を確認した.なお,これらの値は,測定系の出力限界によるものであり,回路シミュレーションでは,60GHzで1Wを超える出力電力まで,線形な特性が得られている.

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By adopting series and shunt FETs circuit configuration and by employing large FET gate width of 320 μm, high... http://t.co/EYDqSgPUwg

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