著者
後藤 晶
出版者
山梨英和大学
雑誌
山梨英和大学紀要 (ISSN:1348575X)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.32-48, 2013

本論文においては,公共財ゲーム実験(Public Goods Experiments)について,その基本的枠組みおよび先行研究について特に,実験研究に着目して整理する.公共財ゲームとは排除不可能性および非競合性を有する公共財について,ゲーム理論的に記述したものである.協力行動や社会的厚生に関する分析の枠組みとして用いられるものであり,汎用性の高いものである.例えば,自発的貢献メカニズムの解明や経済行動の分析などに用いられてきた.また,様々な学問領域に渡って研究が積み重ねられてきた枠組みである.特に,経済学および心理学領域で積み重ねられてきた実験研究は新古典派経済学が仮定する合理的経済人の行動とは乖離した結果が見られており,新たなモデルの必要性が示唆されている.また,ゲーム理論の枠組みは経済学・心理学的な枠組みのみならず,文化的観点も考慮した新たな人間行動の説明原理となり得ることが示唆されている.

言及状況

Twitter (3 users, 3 posts, 0 favorites)

CiNii 論文 -  協力行動と公共財ゲームに関する一考察 : 経済学実験および心理学実験を中心に https://t.co/HlpmfrAw9d #CiNii 「つまり?」 「例えば自衛官だけが損をする現実ならわざと他国に戦争ふっかけて負けて共倒れした方が地位の高い者の被害が大きいので平等だよねということを示唆した論文」
公共財ゲーム、この作品の完全オリジナルって訳でもなくゲーム理論方面で元ネタ概念が存在するっぽい https://t.co/FAvhKZ3L4Y #kakegurui #tokyomx
公共財ゲームやってみよ。 怒りの経済学。相手に怒ると、思いやりがなくなるよね、協力しなくなるよね。協力しないとみんなに還元されるメリットが減るよね。 https://t.co/nyjscKDQsN

収集済み URL リスト