著者
坂田 雅和
出版者
佛教大学大学院
雑誌
佛教大学大学院紀要. 文学研究科篇 = The Bukkyo University Graduate School review. 佛教大学学術委員会, 文学部編集委員会 編 (ISSN:18833985)
巻号頁・発行日
no.43, pp.109-118, 2015-03

アーネスト・ヘミングウェイ(Ernest Hemingway)の短編"Cat in the Rain"(1924)には、これまでにまだ解き明かされていない謎が散見される。先行論文においていくつかの謎は検討されているが、こと猫の特定化においては決定的な解釈はいまだ出されていない。本論ではこの猫の特定化は猫を表現する不安定さ、そして猫に隠されたものがあるがゆえ謎のままで漂うものなのか、あるいは作者ヘミングウェイによる、短編であるがゆえの作成手法であるのか、精査して検証する。併せて作品の中の妻の心の変化、妻を表す表現の数々、そして、この作品の書かれた1920年代という時代的背景と、その時代を生きた作者の軌跡をたどることにより、作者がこの作品に埋め込んだもの、そして内包されているものを猫の同定化と併せて子細に迫ってみる。猫の特定化内包不安定さ

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