著者
丹藤 博文
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.2-9, 2005

森鴎外『高瀬舟』を授業で扱った。私の予想に反して登場人物「喜助」に強く印象づけられている読者が多かった。教室の読者に促されるようにして再読し、このテクストの語りの関係性を検討してみたところ、喜助の超越性に読者の思いが向くように仕掛けられており、そのレベルにこそ批評性があることが明らかになった。喜助という他者を読むことがこのテクストの読みである。メディア社会といわれ自己中心的な言説が横行する今日こそ、<読み方>を問題とし、文学作品を深く読むことによって、他者性の衝撃に撃たれることがいっそう重要になることを論じた。

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こんな論文どうですか? 他者の領分 : 『高瀬舟』の授業から(<特集>メディア社会と文学-国語教育・文学研究からの発信- 日本文学協会第59回大会報告)(丹藤 博文),2005 https://t.co/cqPV8VEUCY 森鴎外『高瀬舟』を授業…
こんな論文どうですか? 他者の領分 : 『高瀬舟』の授業から(<特集>メディア社会と文学-国語教育・文学研究からの発信- 日本文学協会第59回大会報告)(丹藤 博文),2005 https://t.co/cqPV8VEUCY 森鴎外『高瀬舟』を授業…
こんな論文どうですか? 他者の領分 : 『高瀬舟』の授業から(<特集>メディア社会と文学-国語教育・文学研究からの発信- 日本文学協会第59回大会報告)(丹藤 博文),2005 https://t.co/xofqfRUkWw

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