著者
角谷 有一
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.1-12, 2004

作品のことばに撃たれ、その「ことばの仕組み」が、自分のとらわれている世界を揺さぶり、瓦解させていくような文学作品の「読み」を教室の一斉授業の中でつくり出すことができないか。今回、村上春樹の『七番目の男』を取り上げて、その<語り>の構造を読むことを通じて目指したのも、そういうことだった。授業として決してうまくいったとは言えない今回の実践から、作品の深みへ誘う「読み」の授業づくりのヒントをつかもうとしたのが、今回の報告である。

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