著者
吉岡 亮
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.29-40, 2003

明治二〇年前後において、同時代の歴史改良論と連動しながら〈小説〉性を戦略的に利用した伝記『経世偉勲』や、小説改良論と呼応しながら〈歴史〉を独自の形で移入した政治小説『雪中梅』といった、歴史-伝記-小説を混質化する実践が相次いで登場した。坪内逍遥は、こうした試みに対して、事実/真理や題材の選択性といった基準に基づいた、歴史伝記/小説というジャンル区分を対置し、小説に関する言説を再編していった。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 2 posts, 0 favorites)

CiNii 論文 -  明治二〇年前後の〈歴史〉と〈小説〉 : 尾崎行雄『経世偉勲』と末広鉄腸『雪中梅』を中心に https://t.co/2YfTirfLjb #CiNii

収集済み URL リスト