著者
榊原 理智
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.39-49, 1997

太宰治『斜陽』には、<語り手>かず子の語る行為が語りそのものを変えていくさまが、明確にあらわれている。刻々と変容するかず子は、従って<語り手>という言葉でくくることのできないものである。「語る行為」についての小説であるという側面を、テクストに即して見ていくことによって、「道徳革命」の評価という従来の『斜陽』論と、欧米のナラトロジー理論への批判の契機となることを目指した論文である。

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榊原理智「語る行為の小説 : 『斜陽』の消滅する<語り手>」『日本文学』46(3)、1997年。https://t.co/QH4rybWgIs

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