著者
菊地 仁
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.9-17, 1996

古代末期から中世初頭にかけて、歌人がハレの場で時に失笑を買いつつも苦労しながら当座で名歌を即吟した、という説話が散見されるようになってくる。それらの和歌説話は、事実に基づくものであったにせよ、まったく事実無根のものであったにせよ、その即興的性格の強調だけは共通する。この種の説話は、構造的には神人問答譚というような話型と関わる一方、文学史的には「後悔」という歌病に対する再評価によって支えられている。

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