著者
森田 伸子
出版者
教育思想史学会
雑誌
近代教育フォーラム (ISSN:09196560)
巻号頁・発行日
no.10, pp.59-77, 2001-09-14

長い間オーラルの世界に生きていた圧倒的多数の民衆を、文学の世界に導きいれ、その正当な市民として位置付けること。これが近代教育が自らに課してきた課題であり、少なくとも先進諸国においては、この課題は19世紀末から20世紀初めの国民国家の体勢が整うと歩を同じくしてほぼ達成されたとされる。そのとき文字とは何を意味したのか、文字を読むこと,あるいは文字を書くことに何が求められたのか。さらに、こうしたことと、近代教育思想に通低する書物への断罪はどうかかわるのか。ヨーロッパの教育思想における文字の審級を、19世紀末のフランス公教育における作文教育をめぐる議論をとおして考察する。

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