著者
田中 信行
出版者
一般社団法人中国研究所
雑誌
中国研究月報 (ISSN:09104348)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.1-15, 2015-06-25

2011年に広東省烏坎村で燃え上がった土地紛争は,同年末に広東省党委員会が村民の要求を基本的に受け入れるかたちで収束した。烏坎村の経験は貴重な紛争解決の成功事例ともてはやされ,「烏坎モデル」と呼ばれるようにもなった。ところが,それから3年経った現在でも,村は失われた土地の大半を取り戻せていない。そして,なぜ土地を取り戻せないのかという問題をたどっていくと,土地紛争の実態は多くのメディアが伝えていたようなものではなかったことが明らかとなってくる。本稿は,村に土地が返還されない原因を分析することを通じて,烏坎村における土地紛争の実態を解明しようと試みたものである。

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「烏坎モデル」等と言って誉めそやした者は、一体何を思うのか--------CiNii 論文 -  虚構のなかの烏坎村 https://t.co/5G7Ylm0cAL #CiNii

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