著者
柴田 哲雄
出版者
一般社団法人中国研究所
雑誌
中国研究月報 = Monthly journal of Chinese affairs (ISSN:09104348)
巻号頁・発行日
vol.69, no.7, pp.30-39, 2015-07

福建省在任時期に習近平が抱懐していた外交政策の原像は,毛沢東の「独立自主」の思想の影響を受け,「韜光養晦,有所作為」に対して異を唱え,安全保障や主権・領土の問題に比重を置くものであった。また同時期に習近平が推進しようとした福建省独自の対台湾政策は,同省の経済発展を第一の目的として,台湾との経済交流などの強化を図る一方で,台湾独立を掲げる民進党の陳水扁への批判を抑制するものであった。現在の習近平政権の対外政策は,概ねのところ彼の外交政策の原像が反映されたものだと言える。また同政権の対台湾政策は,福建省独自の対台湾政策の影響が見出されていたものの,2014年9月の習近平による「一国二制度」適用の発言以降は流動的になっており,さらなる注視が必要になっている。

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