著者
宮谷 聡美
出版者
東京経営短期大学
雑誌
東京経営短期大学紀要 (ISSN:09194436)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.84-70, 2016-03-30

八七段は,土地の女の純朴な心,布引の滝の飛沫,光る漁り火,わたつうみが本来持っているはずのものという,隠れたキーワード「白玉」によって四場面の関連を保つ構成方法をとる。都の官人と純粋な心を持った土地の女の恋を主題とする『万葉集』類歌の改変歌をこの土地の伝承歌と紹介して恋物語を期待させ,不遇を主題とする衛府督の歌に弟の機知的な歌を対比させることで,布引の滝を前にした感動を皆で共有する歌の理想を提示するなど,創作意欲に満ちた旅の物語である。

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【資料】CiNiiに、宮谷聡美氏の論考「『伊勢物語』八七段「蘆屋の里」の主題と方法」(東京経営短期大学紀要23・24 2016/3/30)がpdfで公開されています。興味のある方はぜひ https://t.co/kZfqXlAXMM

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